2007年05月18日

ic_crown01.gif さよなら・・・

誰でも祖父母はいるもので、私にも当然祖父母が二人ずついる。

父方の祖父は私が10歳の頃に亡くなったのだけど、物心付いた頃には既にボケていたので、あまり祖父の人となりは分からない。ただ、えらいズーズー弁で聞き取るのが難しく、よく祖母や母に通訳をお願いした。

父方の祖母は気が強く、気まぐれで、言いたい事言いで、我がまま。旧華族のお嬢様育ちで、生粋の江戸っ子。「おばあちゃんって江戸っ子だよね。」と言うと「神田の生まれよぅ!」と威勢良く返事をするような人。
何故だか母を極端に嫌っていて、子供の頃母が私を祖母の所に連れて行くと、私をふんだくって母を締め出した事がある…という人だ。「あんたの顔を見たら、気分が悪くなっちまったよ!帰っとくれ!」と言う言葉を浴びせて。

でまぁ、そんな祖母とも同居していた頃があったのだけれど、その祖母が「ここにいると(母がいるから)息が詰まって死んじまう!!出かけて来るよ!!」と、幼稚園児の私を半ば拉致って連れて行ったのが、祖母の妹宅だった。

叔母(本当は大叔母様だけど、大叔母様とは呼び辛かったので「おばさん」と呼んでいた)は祖母とは違い、上品で物静かで…言い換えれば何を考えてるのかイマイチよく分からない人ではあったが、小さい孫がいないおばなりに私の相手をしようとしてくれたのだろう…三味線で小唄を唄ったりしてくれた。
私の周りにはそんな粋な趣味を持つ人はいなかったので、不思議で、そして興味深くそのおばの小唄を聴いていたものだった。

オバの家は競馬一家で、北海道の牧場に馬を見に行ってるオジとは滅多に顔を合わせる事も無く、娘達は全員厩舎暮らし、息子は騎手だった。なのでよく「小さい子が、こんなばあさんばっかりの家にいても退屈でしょう」と、トレセン(トレーニングセンター)にも連れて行ってもらった。


言いたい放題の祖母。その祖母の言葉を黙ってうんうん頷きながら聞いているオバ。
たまに祖母が言い過ぎると、「姉さん、それはちょっと言いすぎなんじゃないの?」と軽く諌める。
それでも祖母が黙らないと、今度はオバが黙って席を立ち、庭に出てしまう。
祖母の機嫌が悪い時はそのまま私にまで八つ当たりが来るので、そういう時にはオバは私を連れて庭に出てくれた。

そんなオバが、今日亡くなった。
93歳だったそうだ。
11年前の祖母の葬儀で顔を合わせたきりだった。
このGWに、会いに行こうか…という話も出たのだけれど、叔母が倒れた事もあって、立ち消えてしまった。

「お年寄りには、『会いたい』と思った時に会っておかなければ。」

何度も自分に言い聞かせてきた事なのに、また一つ後悔する事が出来てしまった。

性格は全く逆だったけど、7人兄弟の中で祖母に一番顔が似てる…と、祖母の葬儀で勢ぞろいした兄弟から言われていたオバ。(一人は戦死していたけど、残りの6人は長寿兄弟だった)
あれから11年の間にパタパタと祖母の関係者が倒れていき、とうとう最後の一人のオバが亡くなってしまった。

さよなら、おばさん。
向こうに行ったら、先に行ってるおじ様によろしく。
向こうでは、もう離れ離れにならなくて済むね。
それから、うちのおばあちゃんの事もよろしくね。
また言いたい放題の相手するのは大変だとは思うけど、ウンウン頷いて聞いてやってね。


そして私はさっきまで、弔電を打つのに台紙はどうしたらいいのか、文章はどうするのか、悩みに悩んでいた…。

line1.jpg
2007年05月18日 16:34 | Category : 日々徒然・・・

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.aoitori.net/cgi_bin/mt/mt-tb.cgi/753

コメント

こんにちは。
書面ですみません「ご愁傷様でございます。」

後悔の気持ち、わかります。
私は、大好きだった祖母に会えないまま2年。その後に会ったときはもうお通夜でした。

私はいまでも祖母の写真を手帳にはさみ、事情でお墓にも行けないので「お彼岸」には必ず手を合わせています。

気休めにしかならないかもしれませんが、部屋の南側(なるべく)にコップに水を入れ、手を合わせるのはいかがでしょう?
友人が亡くなったりしたときに、叔母が教えてくれました。
手を合わせることで、故人への思いも伝わるらしいです。
(別に、特別な宗教ではないです。)

すぴか☆さん、気を落とさないでくださいね。


私も主人も、おかげさまでだいぶよくなりました。
寒暖の差がけっこう激しく、ついていけないようです。
(って、年寄りくさい・・・??)
祭りの疲れもありましたから・・・。


では、最近進んでない「編み物」をはりきってやることにしま~す。(^^)/

投稿者 たれれん : 2007年05月20日 10:43

>たれれんちゃん
ありがとう~。

お年寄りって「次」があるかどうか分からない。
本当にそれが「怖い」って感じるようになったのは、ここ数年です。
祖母の時は、在宅介護を毎日手伝いに行ったりしていたので、後悔の念もほとんど無く送る事が出来たのに。

でもどんなに頑張っても、やっぱり「もっとあぁしてあげれば良かった。」「もっと、こうしてあげれたんじゃないか?」っていう気持ちはあるんだよね。なんでだろう…。

体調の方はだいぶ回復したみたいで、良かった♪
私の方はすっかり…肩凝り??ムチウチ後遺症?
それとも四十肩?!って状態に今なってるの…。
自力で腕だけを上げる事は何とか出来るけど、左手に物が持てないので刺繍を進められず。ずーっと止まったまま。
早く仕上げて額装したいよぅ~~。゚(゚´Д`゚)゚。

投稿者 すぴか☆彡 : 2007年05月23日 20:48




ログイン情報を記憶しますか?